様々な場で従来型のビジネススタイルの見直されている昨今、なんと5年連続で二桁成長を遂げているのが、CINEMA 4Dの開発元である独マクソン社だ。その原動力の秘密を探る。
本業に注力することで着実に成長していく
1月下旬にCINEMA 4DとBodyPaint3Dの開発元として知られる、独マクソン社のハラルド・イーゲルCEOと国際セールス&マーケティング・ディレクター、フレデリカ・ブルキャット女史が来日した。今回は、東京オフィスの新スタッフとの打ち合わせや主にテレビ系のクライアント訪問が目的だったというが、この度インタビューが実現したのでここに紹介したい。
レンダリングの速さや優れた互換性、さらにGIレンダラやダイナミクスといった拡張機能をモジュール方式(ユーザーが予算に合わせて機能構成を選択可能)にすることによって、その優位性を維持してきたのがCINEMA 4D(以下C4D )と言える。
そして、こうした製品の開発方針が支持され、なんと同社は5年連続で10%の成長を実現しているという。実際、昨年フランスに新オフィスを開設、東京オフィスは新スタッフを採用した。同社には昨秋のサブプライムショックなど、まったく関係ないようだ。
はたして、着実に成長できる秘訣はどこにあるのだろうか。
「常にいち早くユーザーのニーズに応えているからだと自負しています。例えば2004年にC4D R9をリリースした際、CGソフトでは一番最初にWindows64bit環境とIntel Macに対応しました。このスピードある開発が実現できるのは、我が社の製品は95 %が自社技術で構成されているからです」(イーゲルCEO )。
開発のプラットフォーム技術は、自社開発なので、ハードの規格変更等の影響を受けずに計画的な開発が行えるというわけだ。

マクソン社CEOのハラルド・イーゲル/Harald Egel氏(右)>
フレデリカ・ブルキャット/Friederike Bruckert氏(左)
終始、気さくかつ丁寧に答えてくれた
「さらに銀行や投資ファンドに頼らず、自己資金のみで開発しています。地味に思うかもしれませんが、製品売上げによる利益を元手に一定のペースで着実にバージョンアップしてユーザーの期待に応えていく。これが私たちの信条なのです」(ブルキャット女史)。
昨年、オートデスクがアビッド・テクノロジーからSOFTIMAGE部門を買収して大きな話題を集めた。ハードでもAMDによるATI買収が記憶に新しい。こうした買収戦略は、アングロサクソン型資本主義の象徴だが、企業をマネーゲームに興じさせる危険も併せ持つ(ゼネラル・モーターズの破綻危機はその典型)。
一方、マクソンは自己資本による製品開発を行うことで着実な発展を遂げてきた。一概にどちらが正しいとは言えないが、ユーザーがより安心できるツールベンダーなのは後者だろう。
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