みなさん、こんにちは。今回は、前回もお送りした「何か1つ書体を選び、継続して使用することで、そこに支配力が生まれる」の後編として、実践編をお送りします。
「既存の書体」か、それとも「オリジナルの書体」か
“既存の書体”というのは、前編で挙げたHelveticaなどの著名な書体のことで、すでに使われまくっているものを指します。UniversやFrutiger、Gill Sansなど歴史がある分、書体の完成度も高いため、これらの書体で統一するだけで、ブランディングの確立が期待できそうです。
次に“オリジナルの書体”。こちらは予算の関係上どうしても難しい場合が多いですが、オリジナルで書体を制作すれば、完全にその書体を独占することができます。いわゆるコーポレートフォントという扱いになってきますが、完全にオリジナルではなくても、ある原則に沿って、少しだけ変形することで準オリジナルな書体とすることもできます。

Design Museumのオリジナルフォント
ロンドンのDesign Museumを例にとってみます。このミュージアムは館内からグラフィック、ウェブまで、オリジナルの1つの書体で統一されています。一見Helvetica?、Univers?と思いつつも、よーく見るとディティールが異なっており、オリジナルの書体であることが分かります。いい意味で少々不細工な感じが個人的に気にいっています。
まずは欧文書体から、使える書体はいっぱいある
前編のときから私の趣味の関係上(笑)、欧文書体前提でお話してきましたが、もちろん日本語書体でも全て話が通ります。ただ日本語書体は文字数が多い分、書体自体の単価も高いため、なかなか一歩を踏み出すことができないかもしれません。そんな方には、種類も豊富で、最近は気軽に購入することができるため、まずは欧文書体からの導入をおすすめします。
ここで1つポイントを。欧米の街中を歩いていると、日本ではあまり使われない欧文書体が、何の違和感もなくたくさん使われています。Helvetica以外にも使える書体は沢山あります。正直日本はHelveticaだらけ…。他との差別化を図るのであれば、日本でよく使われる定番書体から脱却して見るのもいいかもしれません。



上からVAG Rouneded、Gill Sans、Interstate
例えば、海外ではよく目にする、VAG Rouneded(上)、Gill Sans(中)、Interstate(下)といった書体が代表的なものと言えるでしょう。
次のページでは、逆に書体を統一するデメリットについても確認しておきましょう。
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