2008.11.06

テキストを編集する

イメージ:テキストを編集する

InDesign乗り換え最終案内 ♯4
森裕司(ザッツ)

バックナンバー

こんにちは。InDesignの勉強部屋というWebサイトを運営している森裕司(YUJI)です。全5回の短期連載「InDesign乗り換え最終案内」、第4回は「テキストを編集する」をお送りします。

レイアウトソフトであるInDesignには、高度な文字組み機能が搭載されています。ルビやぶら下がり、縦中横など、日本語組版に欠かせない機能はもちろん、日本語用に開発されたテキストエンジンにより、高度にテキストをコントロールすることが可能です。

小冊子「いまさら聞けないInDesign乗り換え大作戦」を公開

DTPWORLD 2008年7月号収録のBook in Book「いまさら聞けないInDesign乗り換え大作戦」なお、月刊DTPWORLD 2008年7月号収録のBook in Book「いまさら聞けないInDesign乗り換え大作戦」もダウンロードできるようにいたしました。乗り換え時の不安や使用時の疑問点を解消するためのポイントを、35項目に分けてわかりやすくまとめています。InDesignの勉強部屋の参照ページへのリンクも設定してありますので、この連載の参考にしてみてください。

ルビ・ぶら下がり・縦中横

InDesignは、ルビやぶら下がり、縦中横など、日本語組版独特の機能にも対応しています。QuarkXPress3.3や4.1でももちろん対応していましたが、ぶら下がり領域分、テキストボックスを広げる必要があったり、ひとつずつ縦中横を適用しなければならなかったりと、お世辞にもその使い勝手はよいものではありませんでした。

InDesignでは日本語組版を考えて設定されたアプリケーションなので、これらの機能も高度にコントロールが可能です。

  • ルビ
ルビのコントロールモノルビ、グループルビのいずれかを選択できるだけでなく、ルビフォントやサイズ、カラーの指定、揃え、親文字からの位置、ルビが親文字より長い時の調整方法など、細かくコントロールが可能です。

※クリックすると図が拡大します。
  • ぶら下がり
ぶら下がり領域分フレームを広げる必要はありません。段落パネルから「ぶら下がり方法」を指定するだけで、句読点等が自動的にフレーム外にぶら下がります。

ぶら下がり 1 ぶら下がり 2
※クリックすると図が拡大します。

ぶら下がりには「標準」と「強制」の2つがあり、行末にきた句読点が収まらない場合にぶら下げ処理するのが「標準」、行末にきた句読点を必ずぶら下げ処理するのが「強制」です。なお、ぶら下げる文字は禁則処理セットの「ぶら下がり文字」で指定します。
  • 縦中横
縦中横の機能縦組みに欠かせないのが縦中横の機能です。InDesignでは、組数字を手作業でひとつずつ回転させる必要はありません。段落単位で組数字を回転させることが可能です。この際、回転させる組数字の桁数の指定も可能なうえ、欧文に対しても適用することができます。また、英数字を1文字単位で回転させる「縦組み中の欧文回転」という機能も用意されています。

※クリックすると図が拡大します。

他にも、ドロップキャップや段落境界線、圏点、割注、下線、打ち消し線、上付き文字、下付き文字など、日本語組版を行ううえで必要となる多くの機能が用意されています。

InDesignの高度な文字組み機能

InDesignには、日本語組版専用のテキストエンジンが搭載されており、非常に美しい文字組みが実現できます。コンポーザや禁則調整方式、行送りの基準位置が指定できるのをはじめ、グリッド揃え、文字揃えなど、実にさまざまな機能により文字組みをコントロールすることができます。

文字組みアキ量設定ダイヤログ 1 文字組みアキ量設定ダイヤログ 2
「文字組みアキ量設定」の基本設定ダイアログ(左)と詳細設定ダイアログ(右)
※クリックすると図が拡大します。

なかでも、どのような文字組みにするかを決定するのに重要なのが「文字組みアキ量設定」です。「文字組みアキ量設定」とは、文字と文字(実際には文字クラスと文字クラス)が並んだ際の「アキ量」を設定する項目です。例えば、「句点」と「始め鍵括弧」が並んだ場合には、アキ量を「二分(50%)」といったように指定します。

14種類の文字組みアキ量設定左図の通りあらかじめ14種類の設定も用意されていますが、ハウスルール等がある場合には「文字組みアキ量設定」をカスタマイズして使用します。慣れないうちは、設定がとても難しく感じるかもしれませんが、考え方さえ覚えてしまえば設定はさほど難しいものではありません。「文字組みアキ量設定」のおかげで、文字組みを高度にコントロールできるといっても過言ではないのです。ぜひチャレンジしてみてください。

※クリックすると図が拡大します。

文字詰め機能

文字詰めも日本語組版ではよく行われる作業のひとつです。InDesignの持つ詰め機能は下表のとおりですが、大きく分けて、均等に文字を詰める「均等詰め」と、文字の形によって詰め幅が変わる「プロポーショナル詰め」があります。それぞれについて詳しく見てみましょう。

文字詰め機能
InDesignの文字詰め機能
  • 均等詰めのお勧め方法=フレームグリッドをつかう
フレームグリッドによる均等詰め「フレームグリッド設定」ダイアログを表示させ、「字間」をマイナスに設定すれば、指定した値に応じて均等詰めが適用されます。ポイントは和文のみに対して詰めが適用される点です。字送り(トラッキング)等の機能を使用した場合には英数字も詰まってしまうため、部分的にトラッキングを解除する必要がありました。この方法の場合、そんな作業は必要はありません。

※クリックすると図が拡大します。
  • プロポーショナル詰めのお勧め方法=「文字ツメ」機能をつかう
「文字ツメ」機能によるプロポーショナル詰め次の文字とのアキを詰めるだけでなく、文字の前のアキも詰めてくれる点が特徴で、行頭や行末の文字でも、文字の前のアキや後のアキを詰めてくれます。0〜100%の範囲で詰め幅の調整が可能。ただし、英数字も詰まってしまうので注意してください。使用フォントがOpenTypeフォント場合、「プロポーショナルメトリクス」を使用してもよいでしょう。詰め幅の調整はできませんが、フォントが持つ詰め情報を基に文字が詰まります。

※クリックすると図が拡大します。

InDesignでは、アプリケーションの持つ機能により、いろいろな詰めが実現できます。しかし、タイトルまわりなど、やはり手作業による微調整が必要な場合もあるのではないでしょうか。このような場合には、カーニングや字送り(トラッキング)を使用して手詰めを行ってください。最終的には、自分の目で見て判断するということも必要だなと思っています。なお、詰め機能に関する詳細についてはこちらも参照してください。

表作成機能

InDesignの表は、テキストフレーム内に作成します。基本的な操作は専用ツールはなく、すべて文字ツールで行います。表もテキストの一部というわけです。そのため、文中に表を挿入するといったことが可能で、テキストの増減に合わせて移動する表を作成できます。

また、連結したテキストフレーム内に表を作成すれば、フレームやページをまたぐ表も作成できます(QuarkXPressでもバージョン6以降には表作成の機能がついていますが、表は個別のツールで作成するため、ページをまたぐ表などは作成できません)。特に複数ページにもわたるような表を作成する場合には、行の増減に合わせてすべてのページの表が調整され、非常に効率的に作業を進めることが可能です。

ページをまたぐ表の作成
テキストフレームを連結すれば、ページをまたぐ表も作成できる
※クリックすると図が拡大します。

また、InDesign CS3からは作成済みの表の体裁を保ったままテキストの差し替えも可能となり、さらに表スタイル・セルスタイルの機能も搭載されています。なお、表に関する詳細についてはこちらのリンクも参照してください。

(ザッツ 森裕司)

関連リンク

InDesign乗り換え最終案内 バックナンバー
InDesignの勉強部屋
DTPWORLD 2008年7月号
Book inBook「いまさら聞けないInDesign乗り換え大作戦」ダウンロード
Adobe InDesign CS3
Quark Japan Web Site

森裕司さんプロフィール

名古屋で活動するフリーランスデザイナー。Webサイト「InDesignの勉強部屋」および、名古屋を中心に活動するDTP関連の方を対象に、スキルアップや交流を目的とした勉強会・懇親会を行う「DTPの勉強部屋」を主催。「知識ゼロからのInDesignワークショップ(DTPWORLD)」の連載をはじめ、InDesign関連の書籍の執筆も多数。
http://study-room.info/id/

このエントリーをブックマークする

このエントリーにトラックバックする

このエントリーのトラックバックURL
http://withd.jp/mt/mt-tb.cgi/2982


クリ博就職フェスタ大阪 キックオフ! 2009年10月27日~-28日