2008.04.04

そもそも「著作権」とは何でしょうか? ~前編~

イメージ:そもそも「著作権」とは何でしょうか? ~前編~

クリエイティブのための知的財産権講座 ♯1

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今月のQ&A

【Q】 そもそも「著作権」とは何でしょうか?

【A】 「著作権」とは、著作物を生み出す人を守るための権利です。

今月の解説

クリエイターにとって「著作権」は、もっとも身近な権利といっても過言ではありません。なぜなら、クリエイターは著作権なしには作品から対価を得ることができないからです。

そもそも、著作権とはいったい何でしょうか。ひと言でいってしまうと、「著作物を生み出す人を守るための権利」です。それでは「著作物」とは何でしょう。著作権法の条文をわかりやすく言い換えると、

  • 人が頭や心で考えたり感じたりしたもので
  • その人の個性が表れていて
  • 頭や心の中だけでなく外に表現されたものであること

が満たされる小説や音楽、絵画などが著作物であるとされています。

クリエイティブのための知的財産権講座 ♯1

ちなみにこの著作権、どこかに登録や届け出などをする必要はなく、著作物を作り出した瞬間に権利が発生します。子どもが描いた絵であっても、上の条件を満たしていれば、その子は著作権者となり、著作権をもちます。

ところで、著作(権)者であるクリエイターの皆さんの中には、著作物を「データで渡してください」といわれ、不安を感じた経験のある方も少なくないでしょう。「ちょっとデータをいじって、相手が自分の名前をつけて、勝手にどこかに発表しないか?」—— 多くの著作物がデジタル化されている現在、データの改変は以前より容易になっています。皆さんが不安を感じるのも無理はありません。著作権法には、作品を作った人の「気持ち」を守る権利も含まれています。「ちょっといじって」には「同一性保持権」、「相手が自分の名前をつけて」には「氏名表示権」、「勝手に発表」には「公表権」という権利があります。これらは「著作者人格権」と呼ばれます。

一方で著作権法は、著作権者の経済的な面も保護しています。他人に勝手にコピー(複製)されない権利の「複製権」は、著作権法の中でももっとも基本的な権利です。クリエイターが多くの時間やコストをかけて制作した作品(著作物)が、無断で大量にコピーされてしまうと、クリエイターは次の作品を作るための利益を得られませんし、何より「作品を作ろう!」という意欲が失われてしまうでしょう。そこで、著作物をコピーするときには、その著作権をもっている人に許諾を得る、というルールを作り、たとえば「100円で1回コピーしてよい」とか「100万円で1年間はコピー自由」とか、著作権者が利益を得る機会を保障しています。

著作権者の経済的な面を守る「著作権」は、「複製権」以外にもありますが、それはまた次回に解説したいと思います。

DTPWORLDの内容をお楽しみいただけるコンテンツです

DTPWORLD4月号この連載はクリエイターに必須の知的財産権の知識をQ&A型式で紹介する連載です。講師は、印刷、グラフィック、タイポグラフィ、イラストなど各分野の法律の専門家です。Web版ではアーカイブを順次、全文紹介しています。デザインやDTPなどの制作業務に、ぜひお役立てください。

最新の内容は、月刊DTPWORLD4月号(Vol.118・2008年3月13日発売)でご確認ください。

(社団法人コンピュータソフトウェア著作権協会/久保田裕)

関連リンク

クリエイティブのための知的財産権講座 バックナンバー
DTPWORLD 2007年10月号 Vol.112(掲載号)
DTPWORLD 2008年4月号 No.118(最新号)

久保田裕さんプロフィール

くぼた・ゆたか (社)コンピュータソフトウェア著作権協会専務理事・事務局長。1956年東京生まれ。著書に「情報モラル宣言」(ダイヤモンド社、2006年)ほか。

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