可変速再生技術でリアルな体感!
フルハイビジョン鉄道運転シミュレータ
通勤や通学、旅行に移動手段として、多くの人が利用する電車。街中を巨体を動かし走っていく姿、そしてそれを動かす運転士という職業に憧れた人も少なくないだろう。そんな電車の運転をリアルに再現する乗務員訓練用の鉄道シミュレーターシステムの提供が富士通から発表された。
本システムの要となる可変速再生技術を開発したのは、幼い頃からの鉄道ファンで1995年には国内初となる鉄道シミュレーションソフト『Train Simulator』を発表した向谷実氏率いる音楽館だ。

ミュージシャンに司会、ゲームクリエイターと
多彩な顔を持つ向谷 実氏と、今回見せていただいた実機。
PCにソフトを読み込み、モニタと運転台を繋げただけの
シンプルなもの。運転台は実際に使用されていたコンソールを
再利用しているのだが、驚くことにUSB1本でPCに繋がれている
「実際に目で見える環境、走っている線路の再現にこだわりたい」と語る向谷氏。その言葉が示すように、それまでCGの映像を用いた運転シミュレーションが多かった中、鉄道会社の協力の下、実在する路線を撮影し、操作による加減速と映像をリアルタイムに連動させる“可変速再生技術”を生み出した。これは、バックや時速300kmものスピードにも対応すると言う。

東急百貨店東横店のイベント用に制作された東急9000系(左)と5050系(右)の画面。
運転台は3,5000ポリゴンのCGで再現。車両性能のほか振動や勾配、走行抵抗に至るまで
見事に再現している。その他、車両の新旧による傷や色、音の違いなど
隅々まで再現されたスタッフのこだわりは情熱そのもの
「操縦時の速度と実写撮影時の速度はもちろん異なります。そこで、コマとコマの間に撮影素材の画が速度に合わせて自動的に生成される、常に補間される状態にしました」(山尾氏)。また、常にコマ数60フレームを保つ、滑らかな映像再生を実現し、フルハイビジョンの高画質で堪能することも可能にした。
既に東急電鉄では乗務員の訓練用として採用するなど、その技術の高さは実証済みだ。「今後は、フルハイビジョンを超える高解像度のものも目指しています」(小川氏)と展望を語る。
訓練用システムの他、博物館やエンターテインメント施設への提供も検討中とのこと。本技術は今後、映像業界にとって注目すべき新技術となるだろう。

(写真左より) プロダクトマネージャー 小川隆広氏
TS制作部長 山尾 暁氏(ともに音楽館)
| 製品名 | フルハイビジョン鉄道運転シミュレータ |
|---|---|
| URL | 鉄道博物館では、このシミュレーションを使用した蒸気機関車のD51を体験できる。 D51シミュレータ |
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