2009.03.11
「実験! Movable Typeラボラトリー」イベントレポート

2月17日に渋谷で行われた、ロクナナワークショップ主催のセミナーイベントのレポートをお届け。
世界標準のCMSプラットフォームとして、すっかり定着した感のあるMovable Type(※ちなみに、このwithDもMTで日々記事を編集・公開しています)。ブログだけでなくウェブページやファイル管理も可能なCMSであることはよく知られているが、今回のイベントでは開発者側と制作側の双方からユニークなMTの活用法が多数紹介された。それに加えてイベント参加者が考えた様々なアイデアも発表されるなど、日々MTと向き合う人たちにとって貴重な情報交換の場としても役立つ集まりとなった。
出演者は下記の3氏。

右から上ノ郷谷氏、黒野氏、佐々木氏
ちなみに黒野氏は「linker」の一員として、withDのコンテンツ【ポッドキャスト】linkerの こんぶだし meetingに参加しています。こちらも是非聞いてみてください。
MTでそんなこともできるの?
黒野氏から紹介されたのは、MTで計算機、家計簿、占い、マトリックス生成テンプレート、ダイエット記録を利用するといったアイデアの数々。MT4.1からアドオンに追加されたカスタムフィールドを利用したものが多かったのが特徴だ。
中でも面白いのは、ダイエット記録をMTで管理するというアイデア。体重と体脂肪、食べたものを入力し、その情報をもとにGoogle Chart APIでグラフ化するというものだ。これなら誰でもすぐにやってみようという気になるはず。プレゼンテーションには欠かせないマトリックス生成テンプレートも、ビジネスでとても役に立ちそうだ。
(※各アイデアのテンプレートファイルとデータは、crema designのサイトを参照)

上ノ郷谷氏は実家の両親のためにつくったという名刺管理ツールを紹介。名刺1人分を1エントリーの記事とし、Vcard形式でMac標準のアプリケーションのアドレスブックにも書き出しできるほか、SVG形式で書き出して住所ラベルシールの印刷用のイラストレーターデータとしても活用しているという。データの追加・管理がしやすいMTならではの実用的なアイデアだ。
(※上ノ郷谷さんの実験サンプルはこちら)
参加者からもユニークなアイデアがたくさん登場
続いて、参加者から集まったアイデアの数々が紹介された。単に司会者側からの一方的な紹介ではなく、参加者から「こうしたらもっとうまくできる」といった具体的なアドバイスも飛び出すなど、参加者のレベルの高さが垣間見えた。下記がそのアイデアの一部だ。
- 小説MT(共通のキーワードが出てくるブログの日記を組み合わせて、フィクションをつくる)
- 30文字でニュース配信(ブログで使われているキーワードの統計から、最新ニュースを30文字で配信)
- ○○マップ(温泉マップ、グルメマップなど。Google Maps APIを使ってユーザーが情報をどんどん追加できるマップ)
- 組版ジェネレーター(MT+InDesignで組版を行う)
- アドベンチャーゲーム(カスタムフィールドとJavaScriptを組み合わせて次のシーンを選択)
- Make Media Player Playlist(メディアプレイヤーのプレイリストはMTで扱える)
- Movable Tube(ブログに書き込んだ内容の動画を、YouTubeで自動的に検索するシステム)

いろんな人の頭の中を覗ける参加型のイベントとなった
要はテキスト(XML)で扱えるものなら、何でもMTで扱えるということだ。上記アイデアの中でDTPの仕事をしている人にアピールしそうなのが、組版ジェネレーターだろう。例えば名刺をデザインする場合、まずInDesignでデザインを行い、文字要素をMTで入力する。その後、MTをXMLで書き出し、InDesignでXMLをマッピング、追加修正もMTで行えるというもの。「数百ページのカタログ自動組版ジェネレーターも同じ手順でできるのでは?」というアイデアもあった。
上ノ郷谷氏は最近、SVGに関するアイデアをいろいろ考えているという。体重グラフをSVGで出力したり、MTの変数、四則計算を使ってつくるゲームなどを披露していた。こうしていろんな人のアイデアを聞いていると、他にもこんなことができるよというアイデアがもっと出てきそうだ。その意味では、忙しい人ほどこうしたイベントに参加すべきだろう。いくら考えても出てこなかったアイデアが浮かぶかもしれない。
Movable Type 4.25ベータについて
イベントの最後には、上ノ郷谷氏から現在ベータ版が公開されているMovable Type 4.25の新機能についての紹介があった。注目なのは、「モーション」という新機能。画像やムービー、オーディオなどのコンテンツも簡単に公開、表示を行えるほか、アクションストリーム機能でTwitterやFlickr、YouTubeなどでのアクティビティが作成できるそうだ。また、イベント参加者からも新バージョンのMTに対して様々な要望が出ていた。皆さんも「ここをもっとこうしてほしい」「こういう機能が欲しい」というフィードバックがあれば、どんどん送ってみて欲しい。
参加者の一人から、「mixiやFacebookのようなSNSとは違う分散型コミュニティとして、ブログをもっと使いたくなるような機能が欲しい」という声があったが、私もその通りだと思う。TwitterやFlickr、Tumblrといったウェブサービスを使い、SNSも使ってとなると、ブログはどう活用すべきなのかと悩んでしまう人も多いはず。MTが複数のウェブサービスをうまく使いこなすプラットフォームのようになっていけば、ブログの存在意義や利用方法も変わってくるだろう。
関連リンク
ロクナナワークショップ
【ポッドキャスト】linkerの こんぶだし meeting
「キャラクタークリエイター タロアウトの仕事」レポート
「面白法人カヤックが語る制作会社のお仕事とAdobe AIR最新事例と制作実演」レポート
イベント情報:魅せる!アート スクリプティング~ActionScriptで表現するビジュアルデザイン~
「実験!Movable Typeラボラトリー」が開催されました(Six Apart 広報ブログ)
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